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巣門のニホンミツバチ

養蜂秋

ニホンミツバチが巣門に塗りたくる、
謎の黒い物質の正体

プロポリスを集めないはずのニホンミツバチが、秋になると巣門に黒褐色のかけらを貼りはじめる。ずっと勘違いしていたその正体に、ふたつの研究報告が答えをくれた。

東洋ミツバチ(ニホンミツバチ)にはプロポリスを収集・分泌する習性がない。それなのに、秋に入ると、特に9月以降になると、巣門の前にびっしりと黒褐色のカスのようなものを貼り付け始める。よく観察すると、その黒褐色の破片の中に、赤や黄色、緑色のものも混ざっているのが見える。雨に濡れるとかなり見苦しい状態になる。

私はずっと、これは足元が滑らないようにするための、少量のプロポリスなのだと勘違いしていた(苦笑)。実際にこの黒い物質を剥がしてみると、質感はパリパリで、プロポリスの状態ではなかった。

つい最近、ニホンミツバチの「巣門塗抹」に関する2つの研究報告を目にして、ようやく謎が解けた。ニホンミツバチが巣門に物質を塗るのは、オオスズメバチが巣門を齧るのを防ぐためだという。巣門に塗られている物質は、あらゆる方向から集められてきたもので、動物や昆虫の死骸の破片、腐った果実、菌類、コケなど様々だ。具体的にどんな効果があるのかはまだ分かっていないが、巣門に塗ることでオオスズメバチが訪れる頻度が確かに減るという。

写真で見でみよう:

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7月:巣門にあるのは清掃蜂が掃き出した蜜蝋の破片だけ
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9月:巣門と床に、とても小さな黒い破片が貼り付き始める
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10月:カスの中に花粉が混じり、色がだいぶ多彩になる
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10月(雨後):雨に濡れた状態
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9月初め(別の群れ「蛋群(群のニックネーム)」の様子):この時期はモンスズメバチが特に多く、蛋群たちは必死に巣門へカスを貼り付けていた
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一週間前継箱を1段減らしたところ、黒いカスの量が半分に減ったが、この2日間でオオスズメバチが大規模に狩りを始めたため、蛋群たちはまた新しいカス(赤褐色)を貼り始めた
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